【調査】日本発スマホゲームの68%がハーフアニバーサリー施策を実施
~定番となったハーフアニバーサリーは既存ユーザー向けの施策が多数~
スパイスマートは、セールスランキング上位のスマホゲーム新作を中心に、「ハーフアニバーサリー施策」について調査をおこなった。
調査概要
対象・期間:以下①②を満たすタイトル
① 2023年5月~2024年4月までにApp Storeセールスランキング200位以内に一度でも入ったことがあるヒットタイトルを対象 (※買い切りアプリ除く)
② タイトルのリリース日が2024年4月以前である(本リリース時点で、ハーフアニバーサリーを迎えられる)
調査内容:①②のうち、LIVEOPSISでイベントデータを取得しており、2024年のハーフアニバーサリー時に、App Storeのセールスランキングが上昇したタイトル6本についてのハーフアニバーサリー施策(◯.5周年)などの名目で実施されたキャンペーンおよびゲーム・プロモーション施策などを調査
まず、調査対象の①②を満たす100のヒットタイトルの中で、実際にハーフアニバーサリー施策をおこなっているかを調査した。
結果、半数近くの48タイトルにおいてハーフアニバーサリー施策を確認できた。
一昨年(64%が実施)よりは減少傾向にあるものの、昨年(45.8%が実施)と割合が近く、ハーフアニバーサリー施策は定番化している施策であることがわかる。
また、日本発・海外発タイトルで見ると、ハーフアニバーサリー施策を確認できなかった78%が海外発タイトルとなり、 日本発タイトルは68%がハーフアニバーサリー施策を実施している。このことから、ハーフアニバーサリー施策は海外タイトルより日本タイトルの定番の施策といえる。
近年、10周年を超える長寿タイトルがある中で、新規作におけるヒットタイトルがなかなか出ていない傾向がある。
その反面、初動が好調でもその後3ヵ月ほどでセールスランキングが100位以下に急落するタイトルが増えている。そのため1周年を待たずにハーフアニバーサリーで施策を刻むことでタイトルを盛り上げようとする背景があると考えられる。
そこで今年2024年にハーフアニバーサリー施策をおこなったタイトルの中でも、App Storeのセールスランキングが大きく上昇したタイトルを調査をおこなった。今回はそのうち2タイトルをピックアップして紹介する。
『呪術廻戦 ファントムパレード』
プロモーション施策が盛り沢山で、YouTubeでのイベントストーリー一挙配信やリアルイベントなどのユーザー還元の施策から、新宿での大型屋外広告などのブランディング施策を実施。
ゲーム内ではTVアニメ『呪術廻戦』で大人気だった第2期「懐玉・玉折」の物語を追体験できるストーリーイベントが展開され、ガチャでも人気キャラクター五条悟、夏油傑、伏黒甚爾を段階的に実装した。
結果、ハーフアニバーサリー施策期間セールスランキング最高:1位(施策前日81位)という結果となり大成功を収めたと言える。
ちょうど同時期には、ジャンプ本誌の原作漫画で五条の生死についてXトレンド入りした261話の公開がハーフアニバーサリーキャンペーン中の5月27日でもあり、原作の展開が後押しした可能性もあると考えられる。
『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』
「キノコ伝説」のハーフアニバーサリー施策はセールスランキング最高:2位(施策前日6位)という結果となった。
内容としては公式XのAmazonギフト券キャンペーン、オフラインイベントや、1回限定のお得パックがもう一度買えるなど既存ユーザー向けのプロモーションが多かった。
ただしハーフアニバーサリーの2日後に『デジモンテイマーズ』とのコラボイベントがあったため、ランキング推移はこの影響も大きい。
この調査において、「呪術廻戦 ファントムパレード」のように屋外広告掲載やCM放映など、休眠ユーザーや新規ユーザー向けのプロモーションをおこなうのは稀で、実際に6タイトルを調べたところ、ユーザーへの感謝という名目で、既存ユーザーに向けた施策の方が多かったことがわかった。
具体的なゲーム内施策やオンライン・オフラインプロモーションなどの、ハーフアニバーサリー施策事例詳細は調査レポート本文の中でタイトル別に詳しく紹介している。
※そのほかの調査タイトル:
FINAL FANTASY VII EVER CRISIS
モンスターハンターNow
聖闘士星矢レジェンドオブジャスティス
東京ディバンカー
なお、この調査レポートはスパイスマートが提供するLIVEOPSIS(ライブオプシス)会員向けに配信しています。
レポート全文の閲覧・お問い合わせはこちらから